『転勤族』の嫁つづり

ねず美にかじられて

『モッツァレラチーズはどこへ消えた?』

踏み台の男

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近い将来、ブログとかやってみたりしたら、いつかは書きたいなぁと思っていたことを書く。

 

タイトルどおり『踏み台の男』についての物語。

 

こんな小さなブログでは、きっとその男には届かないだろう。

 

でも、いつか届くと信じて…。

いや、いっそのこと届かない方がいいのかも…。

 

とにかくここに書き綴ることよって、私の中で浄化されればそれでいい。

 

 

 

1.踏み台の男

 

タイトルっぽくするために、あえて『男』にしているが、普通に同級生の男の子の話だ。

 

私には2回、急に姿を消したことがある。

 

それは踏み台の男とお付き合いをする前と、ひょんなことから再び出会い、付き合い、別れる前だ。

 

人の気持ちも考えずに、「さよなら」と言うのがただただ面倒だった。

 

 

 

出会い

彼A(頭文字ではないがAとする)と出会ったのは、お互い大学生のころだった。

 

文化祭の時に、友達の友達として紹介された。

 

なぜだか知らないが私を気に入ってくれて、よく2人で遊びに行った。

 

ものすごく好き好きアピールをしてくれていたし、この人とお付き合いすることになるんだろうなぁと思っていた。

 

季節は冬。ちょうど12月に入った頃。

 

卒業間近の先輩と、たまたまお話しする機会があった。

 

その場も盛り上がり、楽しかった。

 

それから何故か、大学へ通う電車でバッタリ会ったり、廊下ですれ違うようになった。

 

冬だったし山奥の大学だったので、最後の授業が終わるとあたりは真っ暗だった。

 

タイミングを逃したのか、バス停で私はひとりぼっちだった。

 

バスが来て、乗り込もうとした時に「お疲れ」と声をかけてくれたのがその先輩だった。

 

静かなバスで二人きり。

 

「よかったら連絡先教えてよ」と言われたので、よろこんで教えた。

 

その日の晩にメールが来た。

 

「もしよかったら、クリスマスの日にどっか行かない?」

 

わたしは自然に「はい!行きましょう!」と返信していた。

 

それが私とAと先輩の出会いだった。

 

 

始まりと終わり

それからも私と先輩のメールは続いた。

 

「今何してるの?」

 

「今日一緒にレポート仕上げない?」

 

などなど、周りから見たらまるで恋人同士のようだったらしい。

 

そして私もまんざらではなかったし、正直嬉しかった。

 

クリスマスの日が近づいてくるにつれて、胸がドキドキした。

 

そんな時に、一通のメールが届いた。

 

「クリスマスどっか遊びにいこう!」

 

Aからだった。

 

その時わたしはハッとした。

 

まさかクリスマスイヴとクリスマスに、それぞれ別の男性とデートするわけにもいかない。

 

どちらか選ばなきゃ。

 

苦しいぐらい、悩まなかった。

 

先輩と会いたかった。

 

でもAの気持ちも,、むげにはできなかった。

 

Aにメールを返すことができなかった。

 

それからもAから毎日のように連絡が来た。

 

メールも来たし、電話も来た。

 

先輩からも来た。

 

私の心はキャパオーバーだった。

 

だから、Aからのメールも電話も拒否した。

 

先輩以外の全てを、私の世界から遮断した。

 

 

再会

先輩とお付き合いするようになる。

 

本当に優しかったし、面白かったし、一緒にいて楽しかったのを今でも覚えている。

 

でもまだ私は学生だったし、長続きはせず、1年ほどでお別れを迎えた。

 

それからというもの、特に浮いた話も無く、就職活動にいそしんでいた。

 

なんとか無事就職することができ、新入社員として社会人を謳歌していた。

 

ある日の夜、上司に飲み会に誘われ、予約してあったお店にむかっていた。

 

私の前に2人組みの男性が、楽しそうに歩いていた。

 

見たことがある横顔…。

 

まぎれもなくAだった。

 

とっさに隠れようとしたが、もう遅かった。

 

「久しぶり」

 

そういったAは笑っていた。

 

一緒に飲まないかと誘われたが、上司との飲み会だからと断った。

 

連絡先を教えて欲しいと言われた。

 

私に発信している画面を見せて

「なんか、つながんなくってさ~」と言っている。

 

私の設定がおかしかったことにした。

 

ひとまずLINEだけ教えて、その場を去った。

 

胸が苦しかった。

 

 

最悪の事態

さっそくAからLINEが来た。

 

「今度飯でもどう?」

 

こわかったけど、けじめをつけなきゃと思いOKした。

 

以前とまったくと言っていいほど変わっていなかった。

 

無邪気な笑顔で、本当に楽しそうにしてくれていた。

 

急に表情が曇り

「なんでいきなり連絡がつかなくなったの?」と聞かれた。

 

聞かれるとは思っていたが、焦ってしまった。

 

クリスマスに告白してくれるつもりだったらしい。

 

私はそれでは遅かったと伝えた。

 

クリスマスは恋人と過ごすものだから、友人のAとは過ごせなかったと。

 

自分でも言っている意味がわからなかったが、Aは何故か納得してくれていた。

 

「ごめん」と言ってくれた。

 

申し訳ない気持ちがこみ上げてきた。

 

それから何回かデートを重ね、突然Aは泣きながら気持ちを伝えてくれた。

 

その時の私は断らなかった。

 

断れるはずがなかった。

 

私とAはお付き合いを始めた。

 

順調だった。

 

私の職場の人事異動があるまでは。

 

上司といえば、年の離れたおじさんしかいなかった。

 

まさかこんな若い人が来るなんて。

 

まさかその人が自分の夫になるなんて。

 

 

2.最後に

 

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大学時代の友人に、恋愛に効き目があるというパワーストーンをもらった。

 

Aと再会したのは、そのパワーストーンを部屋に飾ってからだった。

 

Aと再会し、お付き合いするようになってから、夫と出会った。

 

だからパワーストーンの威力かもしれない。

 

だけど、私にはAの威力としか思えないのだ。

 

Aと出会ってからすぐに先輩と仲良くなった。

 

Aと再会してからすぐに、今の夫と出会った。

 

こんな偶然があってもいいのだろうか。

 

私はAに感謝している。

 

Aは私のことを恨んでいるだろう。

 

お付き合いをしていたのにもかかわらず、またパタッと連絡が途絶えたのだから。

 

それから月日が流れ、私の苗字が変わったのだから。

 

さすがに2度目ということもあり、もう前みたいに何度も連絡はこなかった。

 

しばらくしてから1度だけLINEが来たことがあった。

 

「久しぶりにご飯でもどう?」

 

もしこの誘いに乗っていたら。

 

私の人生はどうなっていたのだろう。

 

 

追記

別れを告げない私が悪い。

 

それは分かっている。

 

一方的すぎるし、身勝手すぎる。

 

でもそれは痛みを避けているだけで、

受けるべき痛みはかならず自分のもとへ戻ってくる。

 

その時に悪者になっていたほうが、いくらか楽だっただろう。

 

その時に少しの勇気があれば、

今こんなに思い出すことはなかっただろう。

 

ボディーブローのように、じんわり効いてくる。

 

でも今更

「ごめん」

なんて言えない。

 

Aに届くなら届けばいい。

 

でも届かないなら

一生届かないでほしい。

 

そんな私の『踏み台の男』の物語。

 

 

『ねずみのねずくん』 LINE STORE URL

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